とある大学生の世界一周一人旅

一人旅の日記がわりに。

ダハブ→ヌエバ 半野宿

ダハブからヌエバ

昨日の夜、ダハブからヌエバに行くために、gobusでバスのチケットを取った。ダハブ、ヌエバ間は、私の知る限り、バスかタクシーの二択となる。宿の主人に聞くと、タクシーは400ポンドくらいが相場だそうだ。

また、ダハブにはイーストデルタ、gobus、bluebusの三つがあり、そのうちイーストデルタ、gobusのみがヌエバ行きを取り扱っている。私は、一応3つとも尋ねてスケジュールを確認した。

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カイロ行きはどこも在るが、bluebusは一番高くて上等なバスで、見た所、現地人に一番人気がある感じだった。ただ、自分的には、一番安いイーストデルタでもそれほど不自由は感じなかったので、おためしあれ。(私は遭っていないが、たまにセクハラがあるらしいので、女性の方は気をつけて)

 

今回は、なんとなくgobusを選んでみた。ヌエバまではなんと1時間ほどでついてしまう。3時間くらいかかると思い込んでいたので、ヌエバで時間を持て余す羽目になった。しかも、午前にチケットが売られて、午後に船が出港すると聞いていたのに、来てみれば、夜にチケットが売られ、朝に船が出るらしい。売り場のおっちゃんに、夜の8時に来いと言われてしまったので、とりあえず近くのカフェに逃げ込んで作戦を練る午後1時。因みに、近くに公衆便所があったおかげで、トイレは全然問題なかった。(しかし、女用は閉まっているので男用を使わなければいけない上に、個室トイレの鍵が壊れていて閉められない。使うの大変だったぜ...)

 

荷物

とりあえず、バックパックが重く、動くに動けないため、こいつをどうにかしようと考えた。スマホは生憎、データ切れで、インターネットも電話も使えない。噂で、船の待合所があると聞いていたので、そこにバックパックを置こうかと思ったが、昼間だからなのか空いていなかった。仕方がないので、グーグルマップで見つけた近くのホテルに預けてもらうことにした。キャッシュはたくさん持っていたので、値段によっては泊まっても良いかなぁとも思っていた。だが、聞いてみると、一泊550ポンドと、少し高い。泊まるのはやめにした。荷物を置けるか聞くと、快く引き受けてくれた。レセプショニストのイイマーンさん、アフロの似合うおっさんである。

 

過酷な散歩 (*閲覧注意 犬の死骸あり)

重い荷物から解放されて、軽やかステップで、モスクのある方面を散歩してみようと考えた。そのモスクは、遠くからでもよく見える程に立派なものだった。散歩がてらカフェか何かをみつけて、フリーワイファイの恩恵に預かろうと思っていた。しかし、その淡い期待はすぐに打ち砕かれた。

しばらく歩いていると、前方に何か毛束のようなものが転がっていた。何だろうと、見てみると、なんと、犬の死骸が干からびていた。

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流石、砂漠地帯だけあって、腐り方が全然違う!しかも、姿かたちがそっくりそのままである。内臓や肉はほとんど無かったので、もしかしたら他の動物に食べられたのかも知れない。その割には綺麗に残っているが。

幸先が悪いなぁと思いつつ、歩を進めると、もう一体ゴミに埋もれて死んでいた。何という過酷な環境なのか。しかも、道を進んでいく毎に、周りの景色が荒廃していくのはどういうことなのか。大きな建物は鳴りを潜め、ほぼ崩れかけの建物が立ち並び、店という店は無い。

 

お目当のモスクにたどり着いた。

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モスクはとても立派で、綺麗だったが、何だか居心地は良くなかった。荒廃した大地に一つポツンと建っている様が、場違いだと感じるほどに、周りとの落差が凄かった。モスク以外は全て、おそらく住居と思われる石造りの建物ばかりで、そこら中にゴミが散乱している。そして、そのゴミをヤギの群れが漁っている。ヤギ達は一日中ゴミを食んでいる様だったが、大体は痩せていた。

 

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どうやら、ここは昔ながらの住人達が住んでいる貧困地区だった様だ。ダハブで気が抜けたのか、カフェなどと浮かれていた自分が恥ずかしくなった。ヌエバとダハブとは、全く異なる町だ。

 

子供達

暫く歩いていると、遊んでいる子供達4人組に出くわした。出会い頭に金をせびってきたが、気分が乗らなかったので、あげなかった。暫く話していると、隣の家から女性(出会った子供達のご近所さん)が出てきて、お家の庭にあげてもらった。水をご馳走になって、少しだけお話をした。

彼女は21歳、ほぼ私と同い年で、二児の妻だ。一応、街の中にいくつか学校があって、子供達はそこに通って英国数社、日本と同じようなことを勉強しているらしい。日本のことは、おそらくテレビなどから知っているらしく、別れ際に、子供を日本に連れて行って、と言われた時は何とも言えない気持ちになった。お布施ということで、彼女の作ったアクセサリーを20ポンドで購入。

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子供達も商売

彼女の家を去った後、最初の子供達が、私を家族のところへ案内してくれた。というより、うちのところでも何か買ってくれということらしい。お布施パート2ということで、ネックレスを20ポンドで購入。この子達は、最年長でも10歳ほどの比較的幼いグループだったのだが、親に仕込まれているのか、それとも自分たちの経済状況をひしひしと感じているのか、家族にお金を落とそうと頑張っていた。私の実感だと、後者だと思う。何故なら、大人達はあまり強引にものを売りつけようとはしなかったからだ。その後、その子のまた親族的なところに連れていかれ、お土産を買わせようとしてきたので、流石にめんどくさくなって断った。その後、またゆっくりと徒歩で港付近まで帰ってきた。

 

その帰り道をとぼとぼ歩きながら、その地区の貧しさに一種の悲しみを覚えた。インドみたいにゴミだらけで、犬の死骸もたくさんある。そんな貧しい地域で暮らしている人たちの気持ちはわからない。女性は、おそらく早々にお見合い結婚か何かをしてしまって、子育てに専念するのだろう。男性も、町の中心部であくせく働き、家族を養う。みんな、ほとんど一生をあの村の中で過ごすのだろうか。

 

カフェで時間つぶし

その後、また同じカフェで時間を潰しながら、ダメ元でスタッフに聞くと、なんとwifiが飛んでいた。お願いしてwifiを使わせてもらいつつ、YouTubeを見ていた。こんなに長くyoutubeを見るのは久しぶりである。19時になると、お腹がすいてきたので、近くのチキン屋さんで定番チキンセットを食べた。店にお願いして充電もさせてもらった。食べ終わって、ちょうど8時ごろになったので、窓口に行って、船のチケットを買う。75ドル...やはりあまり安くはない。明日の朝7時に港に行くように言われた。

 

その後、例の待合所に行くと、いつのまにか開いていた。おそらく17時か18時ごろに開くらしい。一安心して、ホテルまでバックパックを取りに行く。イイマーンのおっちゃんは、無料でバックパックを置いておいてくれたので、心ばかりに、10ポンドを渡しておいた。

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↑外は結構暗いです。

 

wifi乞食と化す

その後、wifiと充電があるのをいいことに、3時間ほどカフェで過ごした。おそらく、ティーを4杯くらいは飲んだかな。その間は、暇だったので隣のキヨスクの子供と遊んだ。せっかくなので、日本製のお守りをプレゼントしてあげた。

 

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↑貸してあげた傘で遊ぶ女の子

 

その子の親とも話したが、船の料金はエジプト人で50ドルだそうだ。やはり外国人価格が適用されるのか...。だが、ヨルダンから帰ってくるときは、エジプト人も外国人扱いなので、75ドルかかるらしい。エジプト人の所得で75ドルはきついだろ...。

 

待合所で就寝

夜の2時頃になり、流石にもう寝ようと、待合所にお邪魔することにした。中には、職員がおり、船のチケットの有無を確認される。そこもパスして、ようやく寝ようとベンチを探すも8割方ほかのエジプト人で埋まっていた。職員曰く、お前は女だから、女専用のエリアで寝ろと言われ、連れて行ってもらったところで寝ることになった。

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↑めっちゃ明るい。自販機で飲み物買える。その横の扉はトイレ🚽(もちろん女用は閉まっているので、男の方をつかった。言うまでもなくクソみたいな汚さ)

 

寝ようと思ったのだが、ここで一つ問題があった。それは、何故か知らないが、職員どもが爆音でドラマを流していると言うことだ。上の写真でも、見切れてはいるが、テレビが映っているのが確認できるだろうか。おそらく、こいつらは夜寝ずの番をするらしく、暇を持て余してドラマを見ているようなのだ。だがしかし、何故そこまで爆音にしなければいけないのかというほどガンガンに流す。しかも、よく見たらスマホいじってて碌に見てないし。おかげでほとんど眠れずの状態で朝を迎えることになった。一体誰得のドラマだったんだろうか。